エルデンリングナイトレイン感想 〜フロムゲーとして良かった点、悪かった点の個人的評価〜

エルデンリングナイトレイン感想 〜フロムゲーとして良かった点、悪かった点の個人的評価〜 NIGHTREIGN(ナイトレイン)

『ELDEN RING NIGHTREIGN』が発売されてもうすぐで1ヶ月
現時点でプレイ時間は158時間
ただ私の悪い癖で、触ってない時でもプレステの電源を切らず円卓の前で放置し続けてる時間が長いので、158時間丸々プレイしてる訳ではないですが

発売から3日後の初回アプデでソロプレイの緩和(「敗北時、自動復活」の特殊効果の付与と、取得ルーンの増加)が入った後のことではあるが、一応ソロで常夜の王verの「夜の爵、エデレ」含む全ボスをソロクリアまでは完了させた
まだまだ追加ボス・DLCがあるとわかってはいるものの、もうすぐで発売1ヶ月になるこのタイミングで一度『ELDEN RING NIGHTREIGN』を振り返りつつ、個人的な評価を残してみたいと思う

※このサイト自体、既存ゲームのMODに関するサイトなので、こういう新作ゲームの評価をリアルタイムで残せる機会もそうそう無く、せっかくなんでね
ちなみにフロムの新作は『The Duskbloods』が控えてるけど、Switch2なんて買えた訳がないだろ、いい加減にしろ

ちなみに、所謂「フロムゲー」はこれまで「デモンズソウル」から「ダークソウル」シリーズ、「Bloodborne」「SEKIRO」、そしてもちろん「ELDEN RING」まですべてトロコンしてる程度にはやり込んでる
玄人とまでは言えないけど、匠くらいは言っても良いんじゃないかな
が、一方で『ELDEN RING NIGHTREIGN』は「ローグライク」に該当するみたいだが、「ローグライク」というものは完全に未経験
かつ、「ELDEN RING」本編でも協力・侵入といったマルチプレイもやったことが無い
なので、フロムゲー経験者&ローグライク未経験&シングルプレイ専門という偏った人間の評価になってしまう点だけご容赦いただきたい

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『ELDEN RING NIGHTREIGN』の良かった点

『ELDEN RING NIGHTREIGN』の良かった点

ではまず良かった点、評価が高い点からいきましょう

全く新しいゲーム体験

『ELDEN RING NIGHTREIGN』が発表された当初、DLC的な別世界線のストーリーの新作を期待した
が、公開された動画をよくよく見てみると、「3人でのマルチプレイ」「毎回ダンジョン・アイテムがランダム生成」「時間と共にエリアが狭くなる」
正直なところ、「飛ぶ鳥を落とす勢いのフロムも、これはこけるかも…」と思った

フロムゲー、特にソウルシリーズの特徴は「雑魚にも簡単にやられる難易度の高いダンジョン、そして強力なボスに死んで覚えながら何度も挑戦していく」というもの
ボス戦こそ協力NPCがいるものの、基本は1人で攻略していくし、最初は遠くから弓チクで雑魚を殲滅しながら時間をかけて攻略したりもする
さらに言えば、周回プレイが前提になってるので、初回はダンジョンを隅々まで探索し、必要な装備やアイテム、マップを覚えて2周目以降は必要なもの以降はスルーしたりする

シングルプレイ・時間をかけた攻略・隅々まで探索、このソウルシリーズの要素のいずれにも真逆のゲームデザイン
「ローグライク」はやったことないけどどういうゲームかはなんとなく知ったし、「PUBG」のゲーム配信とかで「時間経過で安全地帯が狭くなる」というタイプのゲームも知っていた
しかし、「それをエルデンでやっておもしろいか?」というのが発表当初の感想
事実、4月後半くらいまでは「今回は買わなくていいかな…」と思ってた

…が、動画が公開される度にやはりフロム沼にハマってる私には刺さるものがあり、徐々に期待感が膨らんでいった
そして「フルプライスでもないしまぁやってみても良いかな…」と思って購入してみたところ…
めっちゃ面白いやんけ!!!!!!!!!!!

「ローグライク」や安全地帯が狭くなるといった別ゲームのシステムが、違和感なくエルデンリングと同居している
また、フロムゲーは基本「死に覚えゲー」だが、結局『ELDEN RING NIGHTREIGN』も同様に「死に覚えゲー」
たしかにアイテムやダンジョンの位置はランダム生成だけど、それでも何回もやってると、
「あぁ、はいはい、今回はこんな感じね!ならまずはここの教会に行ってからここの砦を潰して、そのままこっちの教会に行きながらあそこの拠点を潰すか」
みたいに最初にマップを見た瞬間に見えてくるものがある

繰り返しになるが「ローグライク」をやったことが無いので、「ローグライク」の熟練者側から見れば「これは本当のローグライクじゃない」という意見もあるかもしれない
ただ逆サイドのフロム信者側からすれば、「エルデンリングと別のゲームシステムがうまく融合されたな〜」といった印象
既存のゲームに全く別のシステムが違和感なく融合しており、慣れ親しんだ世界観の中で全く新しいゲーム体験をさせてもらえた

発表当初にこけるとか思ってホントに申し訳ありませんでした

「ELDEN RING」より快適・爽快なプレイフィール

上記のゲーム体験にも通じるが、『ELDEN RING NIGHTREIGN』は限られた時間の中でスピーディーに探索・攻略を進めていくというゲームデザインなので、特に移動については「ELDEN RING」から大きく変更されてる
それがL3ボタン押し込みの「疾走」「壁ジャンプ」

歴代ソウルシリーズは、「いや、その腰くらいの高さの段差くらい越えれるやろ」という場面でもそもそもジャンプという概念が無かったので、ひたすら走って遠回りしていた
それが「SEKIRO」で大幅に変更され(まぁSEKIROはソウルシリーズではないが)、「ELDEN RING」でもジャンプが実装されたが、それを大幅に上回る快適さと爽快さ

これまでソウルシリーズには「開発者が考えるゲーム体験、故の不便さ」があったように思う
ジャンプくらいいつでも実装できるけど、「ジャンプできたら〇〇ができてしまう、そうじゃなく△△してほしいからジャンプは実装しない」みたいな
けど『ELDEN RING NIGHTREIGN』は「いかにスピーディーに探索・攻略を進めていくか」というデザインになってるので、必須の要素として「疾走」と「壁ジャンプ」が追加されたように感じる

ゲームデザインは全く別物だけど、ボタン入力などの操作感はこれまでのソウルシリーズとほぼ同じ
だからこそ、ソウルシリーズという枠組みの中での全く新しいプレイフィールは非常に楽しいし快適・爽快だった

「壁ジャンプ」については攻略順が完全に壊れてしまうので絶対無いと思うけど、「疾走」については本編に逆輸入してほしいくらい
こんな快適さを知ってしまったら、本編がすごくもっさり感じてしまうやん

フロムのお家芸「絶妙なボスの強さ・ゲームバランス」

フロムゲーと言えば所謂「死にゲー」
「体で覚えろ、死んで覚えろ」を地でいくようなゲームバランスがフロムの代名詞みたいな感じだったけど、それは『ELDEN RING NIGHTREIGN』でも健在

初見では「いや、どうやって倒せんねん!」っていうボスでも、動きを理解していくと徐々に攻撃を喰らうことが少なくなり、いつか倒せてしまう
そしてもっとやり込めば、初見ではコテンパンにやられたボスもノーダメで倒せるようになる
この辺りのバランス調整が、フロムは本当に秀逸な会社だなと思う

『ELDEN RING NIGHTREIGN』は3人のマルチプレイが基本となるので、初見で3人でボロボロにやられた際は「いや〜これはソロで倒せる未来が想像できんな」とか思ってたボスでも、何故かやっぱいけてしまうねんな
もちろん誰でもソロクリアができる訳でもなく、練習ややり込みは必要
でも、そこに時間をかけた人の努力には確実に報いてくれる
この絶妙なゲームバランスがフロムゲーの大きな魅力であり、楽しくて仕方ない

意外と明瞭なストーリー

歴代ソウルシリーズのディレクターはかの宮崎英高氏だが、今回の『ELDEN RING NIGHTREIGN』のディレクターは石崎淳也氏
だからという訳でもないんだろうけど、ソウルシリーズにしては珍しくストーリー、そしてオチがわかりやすかったように思う

ソウルシリーズと言えば難解なストーリーで、大量の考察勢が跋扈してることで有名な界隈
(ちなみに私は考察勢はあまり好きではない派です。何か1つの要素だけにフューチャーして、個人の好き勝手な妄想を垂れ流して勝手に結論付けてるだけにしか思わないから)
難解なストーリーで様々な解釈があるからこそ、プレイした一人一人に色んな感想が生まれるのが良いと思うんだが
その意味で、ゲームデザインが「ローグライク」ということもあってか、ストーリー自体が本編と比べると短くて考察の余地が少なく、比較的ストーリー・オチともにわかりやすかったと感じる

ソウルシリーズでも、一応「火を継いだ or 継がなかった」というオチには辿りつくものの、そこに至るまでの過程が複雑すぎて結局よくわからなかった
そもそも何で戦ってるのかという動機と目的がめっちゃ難解

一方で『ELDEN RING NIGHTREIGN』は、
「夜の王っていうとんでもない敵が現れて、それを倒すために罪人が円卓に集められた」
という基本ストーリーがあり、それぞれの罪、そして物語を「追憶」で語っていく
そして「追跡者」「鉄の目」「隠者」の3人には別のエンディングが待っている(「隠者」についてはエンディングとは言えないが)

特に「追跡者」「レディ」についてはフロムゲーとしては珍しく動機と目的がわかりやすかったし、「追跡者」専用のエンディングについては「あぁ、その道を選んだのか…」と切なくなる
ソウルシリーズのエンディングに対してこういう感情を抱いたのは初めてかもしれない
それは言い換えれば、キャラの動機と目的がちゃんと理解できていたからこそ、結末に対して何かしらの感情が生まれたとも言える

「ローグライク」という同じ作業を繰り返すゲームデザインにおいて、ストーリーを短く簡潔にまとめ、綺麗なオチがついてるのは個人的に好印象だった

魅力的な8名のプレイアブルキャラ

これはもう言わずもがな
相変わらずフロムはキャラデザ・ボスデザが良い
個人的にゲームはかわいい女性キャラでプレイしたい派なので、「レディ」「復讐者」は性癖にブッ刺さる
特に「復讐者」はコスチューム含め完璧です

歴代ソウルシリーズをやってきた身としては、歴代キャラのコスチュームがあるのも嬉しいポイント
まだ実装されてない歴代キャラのコスチュームの詰め合わせ追加コンテンツが1,000円くらいであれば、全然買いますよフロムさん

操作面でも8名それぞれに強み・弱みがあり、同じボス相手でも8通りの戦い方・楽しみ方ができる
しかも、不慣れなキャラだと最初はうまく攻略できなくても、やってるとどのキャラを使っても攻略できる絶妙なバランスなんよね
プレイアブルキャラは今後増えるかもとかいうのをどこかで見たことあるけど、もしそれが本当なら嬉しいところ

運営の手際の良さ

発売から約3週間経った現時点で、6/2、6/10、6/18と3回のアプデが入っている
プレイヤーにとって有利なバグは対応が早いのに、それ以外の不具合への対応は遅いというのはオンラインゲームの運営あるあるだと思う

上記の3回のアプデはもちろん不具合への対応がメインではあるが、「ソロプレイの緩和」「発狂の状態異常を持つ武器の入手機会増加」とプレイヤーが有利になる修正も入っている
この辺りは、社内でSNSでのユーザーの感想とかを隈なくチェックし、「こういう声があるよ → よし、それならすぐ対応できるし早速修正や!」みたいに動いてるんじゃないかと思う程度には早い

また、YouTubeでも多くの攻略動画やソロクリア動画が出始め、多くのプレイヤーが一通り全ボスを倒したであろうこのタイミングでの「常夜の王」の追加も、タイミングとして完璧
一旦やることが無くなり始めるタイミングで強ボスの追加、しかも週一で一体ずつとか、プレイヤーをゲームから離れさせないための運営方法としては素晴らしいと思う

引き合いに出すのも申し訳ないけど、「モンハンワイルズ」だと発売から2ヶ月でようやくボスが一体追加、しかも何故か「タマミツネ」って…
その後に歴戦王とかスト6の豪鬼コスとかも追加されたみたいだけど、プレイヤーが求めてるのはそこじゃないねんな〜、古龍はよ
プレイヤーは正直で、steamでの同接もめちゃくちゃ減ってるし、評価も激下がりしてるらしい…
実際、私も「タマミツネ」実装前に離れて、もう触ってないもんな…

ソウルシリーズにもマルチ要素はあるけど、週一で定期メンテが入るようなオンラインゲームの運営ってフロムは他でやったことあったっけ?
フロムに対してオンラインゲームの運営をしてるイメージが全く無かったので、大丈夫かなと少し不安視してた部分はあったけど杞憂でした

往々にして「ゲームは素晴らしいけど運営がクソ」ってゲームは山ほどあるからね
現時点ではフロムの運営の手際は非常に良いなと感じる

『ELDEN RING NIGHTREIGN』の良くなかった点

『ELDEN RING NIGHTREIGN』の良くなかった点

ひとしきり良かった点を挙げたので、続いて良くなかった点、あまり評価できない点にいきましょう
念を押しておくと、こちらの評価については特に「ソロ専のフロム信者」側の感想となっており、「ローグライク」好きの方からすると「は?ローグライクなら当たり前ですけど?」的な評価になってるかもな点はご了承ください

マルチにおけるコミュニケーション方法の不足

これはマルチにおいてはかなり致命的で、コミュニケーション方法の不足という声は他でもよく見かける
プレイ中はマップにピンを刺すことで、「ここに行こう」あるいは「自分はここに行きたい」という意思表示をする訳だが…、わかりにくい!
一応相手のピンに自分もピンを重ねることで同意したって意思表示はできるけど、あまりにコミュニケーションが一方通行

メンバーによっては誰も先導せず「だ、誰が先導する…?」みたいな譲り合いになって祝福のまわりをグルグルしてる時間が長かったりする
また、1人で自由に動いてる人にたまに出会うけど、それが「俺は自由に動くぜ!」なのか、「魔術師塔だけ寄りたいから一人で行ってくるね」なのかがわからない
ピンだけだと、目的地はわかるがそこに含まれる意図が全く読めないので、慣れてくるとマルチよりソロの方が気楽に感じてしまう
PvPのゲームなら無くても問題ないけど、協力マルチゲームにおいてコミュニケーション方法の不足はゲーム体験への不満に繋がってしまう致命的な欠点だと思う

私が初めてオンラインゲームを触ったのは「モンハンフロンティア」だったけど、あれはチャットでのやりとりだった
ただ40分間忙しい『ELDEN RING NIGHTREIGN』において、悠長にチャットなんて打つ暇がないのもわかる
一方で、毎回「初めまして」の相手とVCなんて怖くてできない

となると、本編のメッセージのように、せめて定型文でパッと選べるコミュニケーションくらいは欲しいなというところ
フロム独特の言い回しを使って、例えば自分が先導したいなら「先導の時間だ」、封牢に行きたいなら「この先、封牢があるぞ」、低レベルで強ボスと鉢合わせしてしまったら「引き返せ…」など、やりようはいくらでもあるしそれなら世界観も崩れないと思う

この辺りは今後のアップデートで改善されてほしいなと切に願う

とにかく40分間忙しすぎる

他の「ローグライク」を知らないので、「こんなもんよ」なのか「これくらいで忙しいとか言うな」なのかわからないが、とにかく40分間忙しすぎる
時間制限があるからこそ、最初にマップを見た時点で効率的な回収ルートを決めないといけないし、どこを攻略する or スルーする、どのボスを倒す or 倒さないを逐次考えてないといけない
そして、効率よくまわるには1秒も無駄にできない

それが「ローグライク」だと言われればそれまでだし、そういうゲームデザインなのも理解はしてるが、それでもやっぱり忙しすぎる
特にマルチプレイではそれが顕著で、周りがめっちゃ急いでる → 自分も急がなきゃ → 道中のボス戦も雑なゴリ押しになる → 無駄に乙る、という悪循環に入ることがしばしばある
「急がなきゃ…!」という心理下だからこそ、「えっ、そこに行くの!?」ってとこにピンが刺されると、「いや、残り時間で無理やって」「こっちの方が効率良いと思うけど…」とマルチにおける不満にも繋がるし、ここにもコミュニケーション方法の不足が影響してくる
結局、忙しい中でさらに自分の行きたい場所にも行けないなら、やっぱりソロの方が気楽で快適ってなってしまうんよね

1日目と2日目を合わせて、あと5分くらいは長くても全然良いと思う
急かされての40分間は楽しくない
5分長ければあと1〜2レベル上げるのは容易なので、その分夜の王を硬くしてくれてもいいので、もう少し時間に余裕があればなとは思う
ただそれはそれで1攻略の時間が長くなってしまうので、プレイ自体がダレてしまう要因にもなるかもやけど…

あと個人的にはソロプレイでやってる時はポーズが欲しい
本編では周りの敵さえ殲滅すればそこが安全地帯になるから擬似的なポーズとして離席できたけど、一度攻略をスタートしたら40分は席を離れられないのは辛い
この縛りのために、「ちょっとした空き時間にちょっとずつ進めよう」みたいな感じで気軽に攻略をスタートできないのはタイパを求める現代人には合ってないように感じるな〜

ボスと気軽に戦えない

『ELDEN RING NIGHTREIGN』をソウルシリーズの延長、また「死にゲー」として見た場合、ボスと気軽に再戦できないのは結構痛い
これは特にフロム信者だとより強く感じてるかもしれない

「死にゲー」であるフロムゲーでは、ボスの動きを覚えるためにも何度もボスと再戦し、あと少しで倒せるってところでわざと負けてさらに再戦、というのを繰り返してきた
ところが今回はボスと戦うまで最低でも30分…
全くもって気軽に再戦できない

フロムゲー初心者だと、「再戦する意味ってある?」と思うかもしれないが、フロムゲーに慣れてる人間ほどボスと気軽に再戦できないのは不満を覚える
こっちはボスの動きをしっかり覚えて綺麗に勝てるようになりたいねん

たしかに40分間ランダム生成された世界を生き抜いた結果としてのステータスと装備でボスと戦うことに意味があるのも理解できる
だからこそ、結果の部分だけを抜き取ってボスと再戦できたとしても、このゲームの意味は半分以上失われてるってのもわかる
ただ、それと「ボスの動きを覚えたい」ってのはまた別の話やねんな〜

その意味では、『ELDEN RING NIGHTREIGN』「ELDEN RING」の仕様を借りた全く別ゲーであり、ソウルシリーズの系譜では決してないという認識が正しいと思う

ちなみに、『ELDEN RING NIGHTREIGN』のPC版のMODにはボスと好きなステータスで戦えるものもあるらしく、それのためにPC版も買おうか悩んでる…
それくらいにはボスと気軽に再戦できないことに不満があるのもたしか

好きなビルドにならないケースがほとんど

まぁこれは「ローグライクだから仕方ない」と言われればそれまでなんやけど…
好きなビルドというか、厳密には「好きな武器種」を使えないのは「ELDEN RING」をやり込んだ身としてはちょっとした不満

8キャラそれぞれに固有のスタータス補正が設定されており、さらに得意武器として初期武器が持たされている
「追跡者」なら大剣、「レディ」なら「短剣」、「執行者」なら「刀」といった感じだが、得意武器は比較的よく排出されるが、自分が好きな「曲剣」「両刃剣」はまぁ排出率が低い
排出されても付帯効果が微妙なら使いにくいし、158時間やって「曲剣」が二刀流できるよう2回以上排出されたことは一度たりとも無い
そのくせ、「レディ」でも「巨人砕き」みたいな脳筋用武器は割と出るし、「大剣」に至ってはホントよく出る

一応、「ボスを倒して排出されるのはその時所有してる武器が選ばれやすい」というのを目にしたことがあるのでその通りにはしてるが、6枠中4本魔術杖を持ってて杖が出ないこともザラにある
この辺りの仕様がよくわからない

「ローグライク」である以上、あまり武器種を限定しすぎるとランダム性が下がってしまうのでよくないのはわかる
が、せめて「追跡者」「無頼漢」は大剣〜特大武器、「レディ」「鉄の目」「執行者」は技量系の武器が出やすい、みたいに少しでも良いから得意武器の排出確率は調整してほしいところ
キャラ固有のスタータス補正がある以上、そのキャラに適性が無い強武器が出ても「よっしゃ〜」とはならないのよ

それかせめて遺物の方で「曲剣の排出率アップ」「両刃剣の排出率アップ」とかが付いたものが出てほしい
それなら理想の遺物を求めて今まで以上に攻略しまくるのに

全くもって「ELDEN RING」初心者向けではない

『ELDEN RING NIGHTREIGN』「ELDEN RING」とは全くの別ゲーではあるものの、「ELDEN RING」の仕様や世界観を流用している以上、「ELDEN RING」の一部であるのも間違いない
これは結局、「ELDEN RINGをどれだけやり込んだか」がそのまま『ELDEN RING NIGHTREIGN』の評価にも繋がると思う

道中の強ボスとして「鈴玉狩り」「死儀礼の鳥」「溶岩土竜」などがいるが、低レベルだと時間こそかかってしまうがそれでもほぼ被弾なく倒すことはできる
強ボス扱いになってる「黄金樹の化身」も、1日目でも全然ノーダメで倒せる
これはまさに「ELDEN RINGをやり込んだ」賜物

逆に考えると、「ELDEN RING」を全くやっていなくて『ELDEN RING NIGHTREIGN』からエルデンデビューした人にとっては、出会うすべてのボスが強すぎるような気がする
そして、上述のように限られた時間の中で忙しく攻略していれば、悠長に敵の行動を覚えるなんてとてもじゃないけどできない
そう考えてみると、『ELDEN RING NIGHTREIGN』「ELDEN RING」をある程度やった人向けに対して新しいゲーム体験を提供するためのゲームであり、「ELDEN RING」初心者、そしてフロムゲー初心者のために作られたゲームでは決してないと言える

マルチでやってると、「あっ、この人このボスと戦い慣れてないな」って人にたまに出くわす
「鈴玉狩り」相手にスタミナが多くない「復讐者」、しかも「小盾」でガン盾して盾をめくられて被弾したり、距離減衰を考えず超遠距離からひたすら弓チクしてる「鉄の目」だったり
それはそれでこちらが補助してあげれば良いだけの話なんやけど、そもそもそういう説明がほとんど無いのが「ELDEN RING」でありフロムゲー

ゲームである以上、夜の王撃破などの成功体験がさらなるやり込みへのモチベーションになると思う
けど、その成功体験をあまり味わえない、マルチで強い人と一緒じゃないと体験できないのでは、その人はあまり長続きしないように思う

「ELDEN RING」をやり込んだ人には「ELDEN RINGをモチーフにした新しいゲーム体験」になる
一方で「ELDEN RING」初心者、そして「アイテムの引き次第ではプレイスキル関係なくボスでも楽勝できる」といった「ローグライク」を求める人にとってはシンプルにクソゲーになる

個人的な不満点ではないものの、確実に人を選ぶゲームであり、YouTuberが楽しそうに実況してるのを見て「おもしろそう、自分もやってみよう」と気軽に手を出すと痛い目を見るゲームだなと思う
少なくともその実況者が他のフロムゲーの経験者かどうかはチェックしてからの購入をおすすめするかな

『ELDEN RING NIGHTREIGN』総評

とまぁここまで色々言ってきたし、不満な点もあるにはあるけど、個人的には楽しんでプレイしてます
上述の通り、「ELDEN RING」初心者や従来の「ローグライク」を求める人にはおすすめしないけど、「ELDEN RING」をある程度やったことある人であれば、毛嫌いせず一度プレイしてみても良いと思う
私自身、「ローグライク」未経験で発売前は「これ、おもしろいか?」と思ってたけど、その考えを覆してくれるくらいには楽しさが秘められている

steamの評価も発売直後は「賛否両論」だったのが、今では「高評価」になっているらしい
ホントその通りで、スルメイカみたいなもんでやればやるほどより楽しくなってくる
別の例え方をすると、「天下一品」のスープみたいなもんで、「いや〜言うて高カロリーやしスープは残そう」と思ってても、あと一口、あと一口だけと繰り返す内に結局飲み干してしまうあの感じ
一周終わって「今日はもう疲れた」と思っても、なぜか「あと一回だけ出撃しとくか」みたいな感じでつい出撃してまた40分間が奪われてしまう
そんな中毒性のあり、時間泥棒という名前がピッタリなゲーム
それが『ELDEN RING NIGHTREIGN』だと思う

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